不眠で受診する目安

眠れない夜から相談、生活リズムの回復へ進むイメージイラスト

「布団に入っても眠れない」「夜中に何度も目が覚める」「朝早く目が覚めて、そのまま眠れない」。 眠りの悩みは、誰にでも起こりうるものです。

ただし、不眠が続いて昼間の生活に響いているなら、「もう少し我慢すればよい」と抱え込まなくて大丈夫です。 相談を考えてよいタイミングかもしれません。

30秒でわかる結論

1 時間だけで判断しない 大切なのは「何時間眠れたか」より、日中に困っているかどうかです。
2 昼間に困っているかを見る だるさ、集中しづらさ、気分の落ち込み、不安が続く場合は相談の目安になります。
3 自己判断で増やさない 寝酒、市販薬の長期使用、睡眠薬の自己調整はおすすめできません。
4 別の原因も確認する 強いいびき、呼吸停止、脚のむずむず感がある場合は、別の睡眠障害が関係することもあります。

不眠の困り方は人によって違います

寝つきが悪い

布団に入っても眠れない。考えごとが止まらない。ストレスや不安、生活リズムの乱れが関係することがあります。

途中で目が覚める

眠れても何度も起きてしまい、朝まで眠った感じがしない状態です。お酒、痛み、夜間のトイレなどが関係することもあります。

朝早く目が覚める

予定よりかなり早く目が覚め、その後眠れない状態です。気分の落ち込みや不安が関係していることもあります。

受診を考える流れ

夜の困りごと

寝つけない。途中で起きる。朝早く目が覚める。こうした状態が続いている。

日中の支障

眠気、だるさ、集中しづらさ、気分の落ち込み、不安などが出ている。

相談を検討

生活や仕事に影響しているなら、心療内科・精神科やかかりつけ医に相談してよい状態です。

ポイント:眠れた時間より「生活への影響」を見ます

睡眠時間には個人差があります。短めの睡眠でも昼間に支障がなければ、必ずしも治療が必要とは限りません。 逆に、睡眠時間が極端に短くなくても、昼間のつらさが続いている場合は相談の目安になります。

このような状態があれば相談を考えてください

  • 眠れない日が続き、昼間の眠気やだるさが強い
  • 集中しづらく、仕事・家事・学業に支障が出ている
  • 「また眠れなかったらどうしよう」と夜が近づくのが怖い
  • 気分の落ち込み、意欲低下、不安、イライラが続いている
  • 眠るためにお酒を飲むことが増えている
  • 市販の睡眠改善薬を長く使っている
  • 睡眠薬を自己判断で増やしたくなっている
  • 家族から、強いいびきや睡眠中の呼吸停止を指摘された
  • 寝ようとすると脚がむずむずして眠れない

慢性の不眠症では「週に3日以上の不眠と日中の不調が3か月以上続く」といった考え方もあります。 ただし、つらさが強い場合や生活に支障が出ている場合は、3か月待たなければ相談できないわけではありません。

今日から見直せること

起きる時間をそろえる

まずは起床時刻を大きく崩さないことを意識してみてください。

朝の光を浴びる

カーテンを開ける、少し外に出るなど、無理のない方法で大丈夫です。

夕方以降のカフェインを控える

コーヒー、紅茶、緑茶、エナジードリンクなどは、眠りに影響することがあります。

寝酒を睡眠対策にしない

一時的に寝つきがよく感じても、睡眠の質が落ちることがあります。

眠れないまま頑張り続けない

どうしても眠れないときは、いったん寝床を離れ、眠気が戻ってから横になる方法もあります。

昼寝は短めにする

夕方以降の長い昼寝は、夜の寝つきを悪くすることがあります。

全部を完璧にやろうとすると、かえって負担になることがあります。 まずは1つか2つ、取り入れやすいものからで構いません。

受診前にメモしておくとよいこと

1

睡眠の様子

いつ頃から眠れないか、寝つき・途中覚醒・早朝覚醒のどれが多いか、だいたいの就寝時刻と起床時刻。

2

日中の状態

眠気、だるさ、集中しづらさ、気分の落ち込み、不安、イライラ、仕事や家事への影響。

3

生活と体の情報

飲酒、カフェイン、現在の薬、サプリメント、いびき、呼吸停止、脚のむずむず感など。

すべてを正確に書く必要はありません。「だいたい」で大丈夫です。診察の中で一緒に整理します。

なぎクリニックでできること

当院では、不眠そのものだけでなく、背景にあるストレス、不安、気分の落ち込み、生活リズムの乱れなども確認します。

必要に応じて、睡眠習慣の見直し、漢方を含む薬物療法、気分や不安症状への治療を検討します。 お薬は、必要最小限で、状態に合わせて相談しながら進めることを大切にしています。

ただし、強いいびきや睡眠中の呼吸停止が疑われる場合、脚のむずむず感が強い場合、体の病気や他のお薬が関係している場合などは、睡眠専門外来、耳鼻科、内科などでの検査や治療が必要になることもあります。 その場合は、必要な相談先を一緒に考えます。

急いで相談してほしい状態

次のような状態がある場合は、通常の予約を待たず、救急受診や地域の相談窓口を含めて早めに相談してください。

  • 死にたい気持ちが強い
  • 自分を傷つける具体的な方法を考えている
  • 眠れないだけでなく、食事や水分がほとんど取れない
  • 強い興奮、混乱、幻聴、妄想のような症状がある
  • 薬やお酒を危険な量で使ってしまった、または使いそうで怖い

「眠れないくらいで相談してよいのだろうか」と迷う方は少なくありません。 眠れない状態が続くと、心と体の回復力は落ちていきます。 一人で抱え込まず、早めに相談することも大切な選択肢です。

受診をご検討の方へ

なぎクリニックは、完全予約制の心療内科・精神科クリニックです。 初診をご希望の方は、当院ホームページの「予約・受診の流れ」をご確認のうえ、LINEからご予約ください。

眠れないことだけでなく、「仕事に集中できない」「気分が落ち込む」「不安が強い」「朝がつらい」といった困りごとも、あわせてご相談いただけます。

参考情報

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