ストレスよ、さようなら!年度末を穏やかに過ごすための心の習慣

窓の外は少しずつ春の気配が感じられる季節となりました。しかし、年度末を迎えるこの時期は、多くの方にとって最も忙しく、ストレスが高まる時期でもあります。締め切りに追われ、新年度の準備に追われ、そして自分自身のケアがおろそかになってしまいがちです。

なぎクリニック院長の私から、この大切な時期を心穏やかに過ごすためのヒントをお伝えしたいと思います。

目次

見過ごしがちな心のSOSサイン

「最近、なんだか眠れない」
「小さなミスが気になって仕方ない」
「いつもの楽しみが楽しく感じなくなった」
「理由もなく不安になることが増えた」

こうした変化に気づいたとき、それは心が発しているSOSサインかもしれません。多くの方は「もう少し頑張れば乗り越えられる」と自分に言い聞かせますが、その「もう少し」が長期化することで、心と体の不調はさらに深刻になることがあります。

受診をためらう気持ちについて

「心療内科に行くほどではないのでは?」
「周りにどう思われるだろう」
「薬を飲まされるだけなのでは?」

こうした不安や迷いは自然なものです。私の外来でも、初診の際に「もっと早く来ればよかった」とおっしゃる方が非常に多いのが現状です。心の不調は風邪と同じで、早めのケアが回復への近道です。

年度末を乗り切るための心の習慣

1. 小さな「心の休憩」を意識的に作る

一日中緊張状態が続くと、心も体も疲弊します。5分でも良いので、深呼吸をしたり、窓の外を眺めたり、お気に入りの音楽を聴くなど、意識的に休憩時間を作りましょう。

2. 「完璧」への執着を手放す

年度末は「すべてをきちんと終わらせなければ」という思いが強くなります。しかし、人間の能力には限界があります。「今できる最善」を尽くし、完璧を求めすぎないことも大切です。

3. 体の声に耳を傾ける

疲れを感じたら休む、お腹が空いたら食べる。当たり前のことですが、忙しい時ほど忘れがちです。体の声は心の声でもあります。定期的に自分の状態をチェックする習慣をつけましょう。

4. 孤独を避ける

悩みを一人で抱え込むと、問題は大きく見えがちです。信頼できる人に話すことで、新しい視点が得られることも。話せる相手がいないと感じるなら、それは専門家に相談するタイミングかもしれません。

専門家に相談するということ

心療内科や精神科への受診は、単に「薬をもらう場所」ではありません。あなたの悩みに耳を傾け、一緒に解決策を考える場所です。初診では、まずあなたの話をじっくり聞くことから始まります。

治療方法も様々です。悩みを聞いてもらうだけで改善する方もいれば、一時的に薬の力を借りる方、生活習慣の見直しが中心となる方もいます。一人ひとりに合った方法を一緒に考えていきます。

最後に

年度末の忙しさの中でも、あなた自身を大切にしてください。「もう少し様子を見よう」と思っている間に状態が悪化することもあります。心の不調は早めの対応が大切です。

なぎクリニックでは、初めての受診に不安を感じる方のために、丁寧な初診対応を心がけています。「受診すべきか迷っている」その気持ち自体が、相談する価値のあるものだと私たちは考えています。

新しい年度を、心も体も健やかに迎えられますように。クリニックの扉は、いつでもあなたに開かれています。

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